11月29日:ネパール航空(国営)の新規旅客機6機に関する無償供与・借款合意書署名(カトマンズポスト紙,ライジングネパール紙,ヒマラヤンタイムズ紙)

11月29日:ネパール航空(国営)の新規旅客機6機に関する無償供与・借款合意書署名(カトマンズポスト紙,ライジングネパール紙,ヒマラヤンタイムズ紙:記事原文)

1. 28日,ネパール政府は,ネパール航空(NAC)の新規旅客機6機を調達するため,中国政府と66.7億ルピー相当の無償供与・借款合意書に署名した。ネパール政府からはスベディ財務次官,中国政府からはネパール駐在の呉春太中国大使がそれぞれの政府を代表して合意書に署名。これにより,ネパール航空は26年ぶりに新規旅客機を調達することになる。6機のうち,2機は3ヶ月以内に納入され,現在1機のみで運航している国内線にて使用されることになる。

2. 合意書によると,中国は併せて29.4億ルピー相当となるMA60型機(58席),Y12E型機(19席)を無償供与,またMA60型機1機,Y12E型機3機を購入するための37.3億ルピーをソフトローンで供与するとしている。前回NACが機体を調達したのは1987年である。他方,エアバスA320s型機2機は国際線用として別途調達され,そのうち1機は2015年に納入される見込み。

3. 本合意書は,譲許的融資(Concessional Loan)支援,無償供与に関する経済技術協力,そして政府の譲許的融資の3つの異なる合意枠組により構成されている。4機購入のための中国の輸出入銀行からのソフトローンの年利は1.5%,支払い期限は20年となっているが,7年間の猶予期間が与えられている。

4. スベディ財務次官は,今回署名はNACの国内市場のシェアを確立する手立てとなるほか,国内僻地への航空サービスが拡大し,またネパールの観光業の促進に繋がると述べた。他方,呉中国大使は,NACのビジネスの促進に留まらず,観光業界の発展にも大きな役割を果たすことを期待すると述べた。

5. NACは市場シェアにおいて国内の民間航空企業に大きく遅れをとっている。今回の旅客機調達によって,同社は国内市場シェアを現在の3%から40%まで伸ばすことを見込んでいる。NACは今回調達した旅客機を,マウンテンフライトを含む長距離飛行に使用する予定。